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ブログ 30 JAN

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2017年 1月 30日

今季のテーマ  寿(ことほ)ぎの 

 フランス人男性を呉服屋さんへ案内すると、女性の着物の色や柄の豊富さが男物にはない理由を尋ねられることがあります。一方、脱ぎ着や足さばきの際にだけ見えるように、羽織や着物の裏地に鮮やかなものが使われているのも不思議に思われるようです。かつての日本の男性のお洒落は、単に見せびらかすものではなく、自分自身の意識を高めるためのものだったのかもしれません。分かる人にだけに分かればいい、という態度が粋だったのでしょう。ちなみに、フランスの文化は「見栄え」の文化。

 花瓶や皿に比べると、鉢の飾り方は少し難しいものです。内側の絵柄を見せると、側面が犠牲になります。そうなると手に取って横から眺める他ないのですが、よそ様のお宅で遠慮会釈なくできる行為ではありませんから、持ち主だけに許された楽しみ、となります。だからといって側面の装飾を等閑にしない作り手の姿勢に、男物の着物の裏地と共通の美意識を感じます。

参考商品   龍文輪花鉢(側面) 径 26.1 cm 高さ 8.8 cm

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